
(この記事は2019年6月14日に更新されました。)
思っている以上に風の影響は大きい!
「風が強い日のマラソンの走り方を知りたい」
「スリップストリームとは何か知りたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
目次
マラソンは風の影響が大きい競技
スピードスケートの集団競技「パシュート」では選手が交代で先頭に行き、風よけになって空気抵抗を減らします。室内のスケートリンクでさえ風の影響はとても大きく、隊列がいかに整っているかが勝敗を分けますね。
ましてや、マラソンは長時間にわたって屋外で走り続ける競技のため風による影響はとても大きいです。風が強い日はいかに集団の中で風の影響を少なくできたかでタイムが大きく変わってくるでしょう。マラソンにおける風の影響の大きさを理解して、レース展開を考えることが大切です。
ハーフマラソンで実感した風の影響!
2017年に出場した千葉県開催のハーフ、印西スマイルマラソンでは中間点までの往路が相当強い向かい風でした。
僕は3分30秒/kmほどのペースで走る約20人の集団後方にいたのですが、先頭の選手から後ろまで2列の長い集団が形成。風よけにされるのを嫌がって先頭のランナーが走るコースを変えると、その動きに従って長い行列がウネウネと蛇のような動きを繰り返す奇妙な展開になったのです。
集団の全員がただひたすら風をよけることに専念する不思議な光景。しばらくして僕は集団から離れたのですが、疲労度が全く違い風の影響を強く感じました。
マラソンを上手に走るならスリップストリームを使おう
物体の後ろを走行すると空気抵抗が少なくなることをスリップストリームと言います。モータースポーツや自転車競技、スケート競技などで活用され、マラソンなどの長距離種目でもスリップストリームを意識して集団が形成されます。
ある研究によると目の前に3人が横並びに走っている状態だと、1人で走る時に比べて空気抵抗が10分の1になることもあるそうです。
風が強い日のマラソンでは無理してでも集団へ
上記の印西スマイルマラソンで僕の設定タイムは3:30/km。集団のペースが3:20まで上がった時に集団から離れました。しかし無理してでもつくべきだったと後悔。集団から離れて単独走になったら、強風にあおられて走りのリズムが崩れました。設定ペースより10秒速くても、集団の中にいた方が楽に走れたと思います。
あまりに極端なペースアップは考えものですが、多少であれば集団にいた方がメリットが大きいですね。
集団後方にずっといると気を遣う
風が強い時には集団の中か後ろにつけるのがセオリーですが、何だか気を遣うし、足が引っ掛かりそうで嫌なのも事実。集団で走るのがストレスになる人は風の強さも見つつ、飛び出して一人で走るのも手です。自分の性質を考えながら集団につくか一人で走るか考えたいところですね。
まとめ
- スリップストリームで空気抵抗が10分の1になることも
- 自分の性質と風の強さを考慮して集団につくか決める
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1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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