
「陸上トラックの呼び方が多様で正解が気になる」
「タータンは実は商標」
この記事ではそんなことをつらつらと書いてみました。
目次
陸上トラックの呼び方は多様。タータン、アンツーカー、オールウェザー…
皆さんは陸上競技で使用するトラックのことをなんと呼びますか?僕はタータントラックと呼んでいます。人によって全天候型、オールウェザー、アンツーカーなどと呼ぶ人がいて、昔から「正式名称はなんだろう」と思っていたんです。
僕の周りではタータンと呼ぶ人が多く、広く使われているのはコレかなと思っていたのですが、調べるとタータンは一般名称ではなく商品名でした。
タータンは一般名称にあらず。3M社の商標
実際のところ、陸上のトラックには「これぞ」という名称がありません。全天候トラック、またはオールウェザートラックと呼びます。
僕が小学生以来呼び続けていたタータンは、アメリカの3M社が開発して陸上トラック用として広く使われた舗装材の商標です。これが世界で初めての全天候型舗装材だったので「タータン」の呼び名が定着したのでしょう。商標なのに一般的な言葉として使われているセロテープやウォシュレットと同じですね。
それでも僕はタータンと呼ぶ。「オールウェザー」は気取っているし「全天候型」はそっけない。やっぱりタータンが舌になじんでいます。
アンツーカーは赤土のトラック
アンツーカーはタータンと同義かと思っていたんですが、全然違いました。レンガなどを砕いた土の舗装を指し、要は土のトラックです。テニスの全仏オープンのクレーコートにもアンツーカーが使われます。
むぅ、調べてみると勘違いして覚えていることが多いものですね。
現在の陸上界には高速トラックも存在
最近ではアンツーカーのトラックは滅多に見なくなりました。小さな競技場でもほとんどがタータンのトラックになっています。ちなみに、今では3M社のタータンは販売されていません。
素材として主に使われているのはウレタン製と合成ゴム製です。日本のほとんどの競技場で使われているのはウレタン製。クッション性に優れているため、ランナーの脚への負担が少ないのが特徴です。
合成ゴムを使ったトラックは、グリップ性と反発力に優れるため「高速トラック」と呼ばれることもあり、ハイレベルな大会で使われます。世界陸上やオリンピックは合成ゴムのトラックで開催されることが多いです。タイムが出やすい一方、負荷は高まるデメリットがあります。
まとめ
- 正しくは全天候またはオールウェザー
- タータンは商標
- アンツーカーは土のトラック
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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