
(この記事は2019年5月23日に更新されました。)
峠走はリスクと隣り合わせです。
「峠走の効果とやり方を知りたい」
「峠走のリスクについて知りたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
目次
峠走の効果は?
峠走とは、ロードの峠道で峠の最高点までの上り下りをする練習。トレイルではなくロードで行います。
上りでは心肺機能と筋持久力の強化、下りでは大腿四頭筋(ふともも前側)を中心とした筋力強化とスピードへの慣れが主な目的。平地では得られない効果があるとしてランニング雑誌などでもよく取り上げられます。
特に下りを利用して通常出せないスピードで長時間走り続けることで生まれる効果は、峠走特有のものでしょう。
峠走はなぜロードでやるのか?
峠走ではトレイルではなくロードを使うのも特徴。その理由はロードだと上り下りそれぞれで特有の効果が得られるためです。
ロードの上りの特徴
トレイルの登りは細かいアップダウンや傾斜がゆるくなる場所もある。一方、ロードの峠道は一定の傾斜が最高点まで続くため心肺に継続して負荷をかけられる。
ロードの下りで得られる効果
大腿四頭筋など着地に使う筋肉に強い負荷をかけるためには、舗装路の硬い路面をハイスピードで下り続けることが効果的。トレイルだと路面が柔らかく、足元に注意しつつスピードをセーブして走るため筋肉へのダメージはロードより少ない。
峠走のリスクについて
僕は峠走はやりません。走力アップに役立つとしても、ケガのリスクが高い練習は行わない主義だからです。
上りは特に問題ないと思いますが、上りで疲労した足で「スピードを上げて」下りロードを走るのは高リスクでしょう。実力以上のスピードで走り続けることになりますから、知らず知らずのうちに筋肉や関節に異常な負荷がかかります。
僕は短い距離でも下りのロードをハイスピードで走ると足裏から脳天まで突き抜けるような衝撃を感じます。ランニング動作の中でも一番ダメージが大きいのではないでしょうか?
その負荷の高さゆえ、効果が期待できるということだと思いますが…。
峠走をやるのであれば、脚の状態をしっかり見極めて、前後の練習を調整することが最低限必要だと思います。
東京近郊で峠走ができる場所
峠走は長い上りロードが必要なので、できる場所が限られます。東京近郊だと足柄峠とヤビツ峠がよさそうですね。
足柄峠
- 往復25㎞弱
- 標高差約650m
- JR御殿場線「山北駅」が最寄り。新宿駅からだと小田急線に乗って「新松田駅」で乗り換えて1時間30分~1時間45分くらい。
- 山北駅から徒歩2分で山北町健康福祉センター「さくらの湯」がありコインロッカーに荷物を預けられます。
ヤビツ峠
- 往復約23km
- 標高差約670m
- 小田急線「秦野駅」からスタート。秦野駅までは新宿駅から1時間ほどで到着。
- 駅にコインロッカーあり。
まとめ
- 峠走はロードの峠道を走る練習
- 上りで心肺機能と筋持久力を強化する
- 下りは大腿四頭筋などの筋力強化とスピード慣れを目的とする
- ケガのリスクが高いので注意しよう
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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