【読書録】「SHOE DOG 靴にすべてを」今につながるナイキマインド

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shoedog

「SHOE DOGを読んでみての感想」
「ナイキと日本企業との関わり」

この記事ではそんなことをつらつらと書いてみました。

SHOE DOGを読んだ。ナイキユーザーの目からウロコ

僕はここ数年ですっかりナイキのファンになりました。シューズラックは上からヴェイパーフライNEXT%・4%・ペガサスターボ2・ストリーク。3年前まで「レースではASICSのターサー一択」と思っていたのにえらい変わりようです。シューズの質に惹かれて、気づいたらナイキ一色になっていたのですが、ナイキのマインドや歴史は全く知りませんでした。バスケをやっていたので、NBAにおけるナイキのシェアはすごいなーと感じていたくらい。

SHOE DOGはナイキの創業者であり、学生時代にランナーだったフィル・ナイト氏が自身の半生をつづった本。スポーツシューズ・アパレル界の巨人となった今も挑戦をやめないナイキの姿勢がよくわかる本でしたよ。日本のオニツカ(アシックスの前身)や日商岩井(現双日)とのやり取りに多くのページがさかれていて、日本人が親近感を持って読める内容になっています。

500ページを超えますが、物語調で読みやすくサラリと読了できる一冊です。いくつか面白かったポイントをあげてみます。

変わり者たちが信念を貫く。絶対にあきらめない

会社が大きくなってきてからも経営陣の集まりをバットフェイス(ダメ男)と呼び、常に怒号と笑いが飛び交うミーティングを繰り広げていたそうです。ナイト氏一人から始まり徐々に仲間を増やしていくナイキは全員が変わり者だった。150㎏を超える体重を誇りブルドーザーに偏愛を示す会計士や事故によって歩けなくなった一流アスリート、異常な量の手紙をナイト氏に送りつけて激励を求める社員などなど。

個性的なだけではなく、全員が信念を貫く様が心地よい。相手がアメリカ政府だろうが何だろうが、矛盾したものや権力には絶対に屈しません。とことん闘ってギリギリのところで生き延び続けるのです。著者のナイト氏が自分には運があったと書いていますが、運が転がりこんできたのは全員が異常なまでにあきらめなかったからでしょう。

前進なければ死あるのみの精神

とにかくこの男たちは守りに入らない。ナイキの靴が市場に受け入れられても常に新製品を開発し、新しいアスリートと契約していく。そして、現金を手元におかずにビジネスの成長のために使い続けるので銀行からはいつでも目をつけられるのです。

しかしそれでも「退かぬ媚びぬ省みぬ」。ひたすら前身を続けるのがナイキのDNAでした。止まったら死ぬと言われるマグロと同じく、いったん減速すれば自分たちを取り巻くものの大きさに取り込まれるのがわかっていたようです。

単なるサクセスストーリーにあらず!失敗もさらす勇気

全編を通して、「ほらこの考え方すごいでしょ」「こうしなよ」みたいなビジネス書特有のイライラする感じがありません。淡々とその時考えていたことや行動を一章ごとに積み重ねていくスタイル。読者に対して語りかけるのは、天職を探し続けてみてねというシンプルなメッセージくらいです。自分がしてきた失敗や後悔からも目をそらすことなく、本に書いています。

一代でナイキを作り上げた人ですが、自分の能力を過信することなく、他人を蔑むことなく一歩ずつやってきたことがよくわかります。本の中で、経営陣の仲間たちにもその傾向があったことも語られています。

オニツカと日商岩井との関わり

ナイキの前身となるブルーリボン社は日本のオニツカ社のシューズ販売代理店としてアメリカで事業を開始します。オニツカ社は現在のアシックス。日本最大の総合スポーツメーカーであるアシックスとナイキの間に深い関わりがあるとは知りませんでした。

オニツカとの関わりはブルーリボン社が大きくなるにつれ徐々に難しくなります。それに伴って資金繰りが難しくなってきた時にナイキを救ったのが日商岩井(現双日)でした。ナイキの本社の日本庭園は日商岩井ガーデンと呼ばれ、いまだにナイキと双日にはつながりがあるようです。

まとめ

小学生の頃にはエアーマックス95が大流行し、バスケを始めてからはエアージョーダンを履いた。そしてランニングに取り組んでいる現在ではヴェイパーフライはじめ、ナイキのランニングシューズを毎日履いています。ナイキが最大級のスポーツメーカーとして昔から存在していると思っていましたが、実は20世紀後半に誕生して一気に勢いを増したメーカーだということも初めて知りました。

物語として読んでも、ビジネス書として読んでも、伝記として読んでも面白い本でした。特にナイキファンにはおすすめしたい一冊です。

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