
(この記事は2019年6月5日に更新されました。)
LT値の向上は走力アップに欠かせません。
「LT値とは何か知りたい」
「LT値を上げるためのペースを知りたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
LT値とは何か?
LT値は「Lactate Threshold」のことで、日本語にすると「乳酸性作業閾値」。
ザックリ言うと「このペースを超えると急激に乳酸がたまりはじめるよ」というポイントです。走っていて「これ以上ペースを上げると苦しくなる」と感じるところがLT値付近と考えてください。LT値を超えると急激に乳酸がたまり始めてペースを維持できなくなります。
大会ではペースをコントロールしてLT値よりも少し下で走り続けること、そして練習ではLT値を上げるメニューを取り入れることが長距離の走力アップには不可欠です。
LT値と近い意味で使われる言葉にAT値があります。LT値とAT値はほぼ同義と考えて問題ありません。細かい違いありますが、専門家ではない僕たちには関係のないレベル。この記事ではLT値を使います。
LT値を上げるには?
LT値は練習によって上げることができます。LT値をぎりぎり超えない速さでのペース走など高強度な練習が必要です。
具体的なペースとしては、ピーキングした状態で約1時間キープできるペースがLT値の向上に効果アリ。練習ではそのペースで1時間走ることは難しいので20分以上継続して走ることがLT値 向上のための一つの目安です。
連続して走るのが難しい時には、インターバルを挟みながらLT値向上に役立つペースで走るクルーズインターバルも有効でしょう。
LT値を上げるための推奨ペースは?
以下のサイトに自分の距離別タイムを入力することで、LT値を上げる目安ペースを求められます。これは、「ダニエルズのランニングフォーミュラ」の理論に基づいた値です。
http://runsmartproject.com/calculator/(リンク先:THE RUN S.M.A.R.T PROJECT)
- 「Select Event Distance」で該当する距離を選ぶ。
- タイムを入力(海外のサイトなので、PCの設定によっては入力が妨げられる場合があります。僕は入力後にスペースを押して数字を選択するとうまくいきました。)
- 「Training」のタブを選択すると表示される「Threshold」がダニエルズ理論に基づいたLT値を上げるために適したペースです。
まとめ
- LT値(乳酸性作業閾値)とAT値はほぼ同じ
- LT値はそこを超えると乳酸が急激にたまりきつくなるポイント
- LT値はペース走やクルーズインターバルなどの練習で高められる
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
詳しいプロフィールはこちら。