
(この記事は2019年7月25日に更新されました。)
ケツずれの痛みは想像を絶する。
「ケツずれとは何か知りたい」
「ケツずれの対策方法を知りたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
目次
ケツずれとは何か?
肛門付近の皮膚が擦れて炎症を起こすことです。
お尻の両側の密着度はとても高いため、ケツずれになるとどんなフォームで走ろうとも痛みから逃げることはできません。普段は外界に触れていないデリケートゾーンなので尋常じゃない痛みが走るのも特徴です。
なぜケツずれは起きるか?
ウルトラマラソンなどで長時間にわたってお尻の両側の肉がこすれることが主な原因。日常生活でケツずれに悩まされる人は少ないですが、運動中は汗でお尻付近が蒸れて摩擦強度が高くなるため、ケツずれが起きやすい状態になるのです。
お尻は両側の肉が常に密着しているので、太ももが擦れる股ずれに比べて予防しにくいのも特徴と言えるでしょう。
僕とケツずれ
4日間で約250㎞を歩いたことがあり、その時に一番悩まされたのがケツずれです。150㎞を超えたあたりから、一歩進むごとにお尻の両側に針で刺したような痛みが出てきました。
デリケートゾーンの皮膚がむき出しになっているだけあって、その痛みたるやハンパない。両手でお尻の両側を押し広げながらでないと歩けなかったです。まさかお尻の皮膚が炎症を起こすとは考えもしなかったので驚きも強かった。
ケツずれが起きやすい体型・状況
お尻周りの筋肉や脂肪が多い人はお尻が擦れやすく、ケツずれになりやすいので要注意。感覚ですが、フルマラソンくらいの距離でケツずれになる人は少ない気がします。ウルトラマラソンなど、10時間以上走行するような場面ではケツずれの危険性が一気に増すでしょう。
ケツずれ対策3選
ケツずれは一度なったらおしまい。痛みが強すぎて走りに集中することはできません。ケツずれが起きやすい体型の人や、不安を感じる人は事前に対策しておくことをおすすめします。
ケツずれ対策の3本柱は「蒸れにくくする」「擦れにくくする」「摩擦強度を減らす」です。それぞれ見ていきましょう。
蒸れにくくする
お尻付近は汗がたまるため蒸れやすいです。蒸れると摩擦強度が上がってケツずれのリスクが一気に上昇しますよ。スパッツや高機能インナーを着用し、少しでも蒸れにくいお尻環境を作りましょう。
擦れにくくする
お尻同士の擦れだけではなく、下着とお尻の擦れもケツずれを呼びこみます。ピタッと密着して、肌に優しい素材のインナーを着用することでお尻と下着の擦れを減らしましょう。僕の経験では、男性の場合はトランクスが汗でびしょびしょになると最悪です。
摩擦強度を減らす
ケツずれ対策ではこれが一番有効だと思う。お尻の両側に保護クリームやワセリンを厚めに塗って、摩擦強度を減らしましょう。ウルトラマラソンやウルトラトレイルなら、レースの途中で塗りなおすのも予防のためには大切です。
男性はケツ毛を処理すべし!
男性はケツ毛の処理を怠ることなかれ。僕がケツずれを起こした最大の要因はケツ毛です。
男性のお尻の毛は太くて密集しているため、毛とお尻が擦れて炎症を起こします。さらに、毛で蒸れることもケツずれの要因の一つ。お尻の毛が濃いなと普段から感じている人は、長時間走る前に毛を処理することでケツずれリスクを大幅に減らせますよ。
ケツ毛の処理方法は、主に「カミソリで剃る」「ハサミで切る」「脱毛クリーム・ブラジリアンワックス」です。僕のおすすめはハサミで短く切ってからカミソリで剃る方法。デリケートな部分なので、1枚刃や2枚刃ではなく5枚刃で慎重に剃っていきましょう。剃る時の体勢がなかなか難しいですが、工夫して自分なりにベストな体勢を見つけてください。
剃ってからしばらくは軽い炎症を起こす可能性もあるため、レースの3日前には処理を終えておきたいところです。
まとめ
- ケツずれは、お尻の両側の皮膚が擦れて起こる炎症
- 超長距離走で起こりやすい
- お尻周りの筋肉や脂肪が多い人は要注意
- 対策は「蒸れない」「擦れない」「摩擦強度を減らす」
- 男性はケツ毛の処理がポイントに
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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