ケニアとエチオピアはなぜマラソンが強いか。速さの秘密は何?

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走るウサギ

マラソンの高速化が進む現在、世界のトップ選手はほとんどがケニア・エチオピア。

なぜこれほど強いのか、考えてみます。

マラソン世界歴代10位まではケニア・エチオピア

2018年3月現在の世界記録2時間2分57秒の保持者は、ケニアのキメット選手。

世界記録のみならず世界歴代記録の上位はほぼケニアの選手で、たまにエチオピアの選手が入っている構図が続いています。

よく「黒人の身体能力がすごい」と言われますが、それなら2国の周囲にあるエリトリア、ウガンダ、タンザニアも同じように活躍していてもおかしくないです。

この2国だけなぜこれほど強いのでしょうか?

強さの要因として主張された説

  • 黒人はそもそも身体能力が高い
  • 高地民族だから
  • 子どもの頃の通学で片道10㎞以上走るのはざら
  • マラソンで貧困から脱出しようとするハングリー精神

人によってどの説を支持するかはバラバラですが、そもそも身体能力が高い(遺伝的要因)人が、ハングリー精神が生まれやすく通学が長い(環境的要因)状態に置かれて強くなった、と複合的に主張されることが多いですね。

しかし、これはアフリカの他の国でも当てはまる可能性があるので他の要因を考えてみます。

文化的な要因が大きいのではないか?

各国にはお家芸と呼ばれるスポーツがあります。その競技では身体能力が劣っていても強い。日本でいえば柔道やレスリング、最近では体操や卓球も強いですね。

「日本が勝つもの」と考えられているため選手の意識も高く、トレーニング環境も整い国民の期待も高くなります。こうして、お家芸とされたものは文化として根付くため常に強いのでしょう。

ケニアとエチオピアにおけるマラソンやトラック競技にもこれと同じことがあてはまります。

エチオピアにおけるアベベとゲブレセラシエ

裸足でローマオリンピックのマラソンを制し、東京オリンピックで2連覇を達成したアベベはエチオピアの選手。「皇帝」と呼ばれマラソンとトラックで圧倒的な実績を誇るハイレ・ゲブレセラシエもエチオピア出身です。

世界的な英雄を見て育った子どもたち、そして自国の選手が活躍をするシーンを目にした国民が、「お家芸」として長距離に期待をし環境を整え、選手を見出していくのは自然ですね。

また、ゲブレセラシエが長距離で成功して巨万の富を築いたサクセスストーリーもエチオピアの長距離界の発展には大きな影響があったと考えられます。

ケニアの強化策はより強力

最近のマラソン界ではエチオピアよりもケニア勢が目立ちます。

ケニア選手が長距離で成果を残しはじめ、マラソン界で覇権を握り始めた頃からケニアの各地に「キャンプ」と呼ばれる練習拠点が多数でき、長距離選手の強化に力を入れています。

このキャンプは高地にあり起伏が激しい、さらに不整地も多いことで長距離の走力強化に適しています。こうした環境で成功を夢見る選手が競い合って実力を高めているのですね。

また、ケニア選手の潜在能力に目をつけたスポンサーやエージェントが積極的に選手を支援しはじめたのもケニア選手の活躍を強力にサポートしています。

他の国の選手も出てくる?

2018年3月現在、ハーフマラソンの世界記録(58:23)保持者はエチオピアの隣国、エリトリアのゼルセナイ・タデッセ選手。

アフリカの国々の中で長距離走に力を入れる国が現れると、ゼルセナイ・タデッセのように才能あふれる走者が見いだされて現在の構図が変わってくる可能性も大いにありますね。

まとめ

  • マラソン歴代10記録はケニア・エチオピア選手による
  • 身体能力、高地民族、ハングリー精神、通学距離の長さなどが主張されてきた説
  • 長距離がお家芸として浸透しているのが一番の理由では?
  • 今後はアフリカの他の国からも有力選手が出てくる可能性も

 

 

 

 

 

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