
(この記事は2019年5月18日に更新されました。)
ケガ防止には疲労抜きジョグがぴったり。
「疲労抜きジョグの効果を知りたい」
「疲労抜きジョグを練習に取り入れたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
疲労抜きジョグでケガを予防しよう
ランニングは他の競技に比べて慢性的な故障状態に陥りやすいです。球技などでは動きにバリエーションがありますが、ランニングは同じ動きを繰り返すため負荷が同じ場所にかかり続けるのがその原因。
しかも、走行距離が大切だという考えが根強く、体の状態よりも距離を稼ぐことに主眼が置かれてしまうことも故障で苦しむランナーを増やしていると言えるでしょう。
故障を防止するためにすべきことはシンプルで、「疲労をためないこと」です。これに限ります。
疲労を抜くために様々な方法が提唱されていますが、僕が取り入れているのは疲労抜きジョグと温冷交代浴。体力を維持しつつ疲労対策もできるので疲労抜きジョグは重宝しています。
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疲労抜きジョグで疲れがとれる仕組み
疲労抜きジョグで走っているのに疲れが抜けるのは、血液循環が良くなるからです。
ゆっくりジョギングすることによって血のめぐりが良くなり全身に血液が行きわたります。すると乳酸や老廃物の排出が促進されて蓄積された疲労が抜けていくのが仕組み。速いペースのジョグだと疲労がたまるので、まったく苦しく感じない楽なペースで走るのもポイントです。
ジョグをさらにゆっくりにして長い距離を走るLSD(Long Slow Distance)では、遅く走ることで新たな毛細血管が開発されて競技力向上につながると言われています。あえて遅く走ることが疲労を抜いたり、走力をアップさせたりする点にランニングの奥深さを感じますね。
疲労抜きジョグはトップ選手も取り入れる
2017年東京マラソンで2時間3分58秒の国内レース最高記録を叩き出して優勝したケニアのウィルソン・キプサング選手や川内優輝選手も疲労抜きジョグを取り入れています。
キプサング選手は週に2回のスピードトレーニングと週1回の最長40㎞ほどの持久走をポイント練習として行い、他の日は15km~20㎞を5分/kmで走るイージーランを行うそう。イージーランの目的は疲労回復と次のハードトレーニングへの準備と言っています。
川内選手の場合、公務員時代の練習ではポイント練習は週2回で残りの5日間はジョグでつないでいたと言います。
ジョグを強度の軽い練習と捉えず、ポイント練習に向けて疲労を抜き準備するための大事な手段と考えているのですね。
疲労抜きジョグのやり方
疲労抜きジョグのやり方はいくつか提唱されていますが、僕は次の方法でやっています。
- 距離を決めずに時間で走る
- 疲労回復が目的なので体調に合わせて時間を調整
- ペースは日によって変える。気持ちのいいペースで
- トレイルや不整地で走る
これは学習院大学時代に川内選手を指導していた津田誠一氏のやり方をベースにしています。
疲労抜きジョグの量を距離で考えると、ペースが気になってストレスがたまるので時間を基準にしています。あくまで「疲労抜き」のためなので体調に合わせて時間を変えるのもポイント。気持ちよく走って精神的にもリラックスすることを最優先にします。
トレイルや不整地を走るのはアレンジ。特定の筋肉に負荷がかからないようにするためです。
まとめ
- 疲労抜きジョグでは血液循環がよくなり乳酸や老廃物が排出される
- トップランナーも疲労抜きジョグを取り入れている
- 距離よりも時間で疲労抜きジョグの量を決めるのがおすすめ
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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