
「ハーフのタイムを分換算で言うのに慣れない」
「400m換算のタイムがパッと出るとカッコイイ」
この記事ではそんなことをつらつらと書いてみました。
陸上経験者に独特のカルチャーがあるようだ
「ハーフマラソンのタイムは69分です」「俺は75分」。陸上経験者の多くはこんな風にハーフのタイムを言う。僕はなかなか慣れなくて、今でも「1時間10分です」と言ってしまうのだ。時々「70分です」と言えた時には、陸上に親しんできたなとちょっと嬉しくなります。
さて、このように陸上経験者に独特のカルチャーがあると知ったのはトラックでの練習を本格的に導入してから。インターバルやペース走で、400mあたりのタイムをみんなでパッと共有してスタートする時には、頭の中で100m換算にして必死に計算したものです。ペース走で先頭を交代する時のスムーズなやり方も学びました。
ルールとして存在しているわけではないけど、走る者同士で共有されているゆるやかな約束のようなもの。長距離に親しむ人が自然に受け継いできた、こういったものに触れて慣れていくことで、走ることの新たな側面を見られました。走ること自体は孤独な行為だからこそ、近すぎず遠すぎない距離で関わりあう。人と走る時間があるからこそ、一人で走る時間がより豊かになる。いい。
ただ、まだまだ未経験なことも多い。そろそろ出たいと思っているトラックレースはかなり恐ろしいのではとガクガクしています。日体大記録会の動画を見るとトレイルレースのようなユルさは全くなく、ガチもガチ。ピリピリした雰囲気にさらされているだけでエネルギーのほとんどを使ってしまいそうです。
学生の時に友人に連れられて一度だけクラブに行きました。そもそも音楽に疎い僕は、ひたすら壁に向かってチビリチビリと酒を飲むだけ。小刻みに踊る現代風の若者におびえて自分史上最大級の居心地の悪さを感じたのを覚えています。クラブ好きに通底するカルチャーは僕には全くわからなかった。そこにあるカルチャーまでも面白いと感じられるランニングは、僕の人生の中心にドッカリ座り始めているようです。
ハーフマラソンのタイムを聞かれたら、今度はためらいなく答えてみたい。
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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