
(この記事は2019年5月28日に更新されました。)
冬のレースは低体温症と隣り合わせ。
「低体温症になりやすい条件を知りたい」
「低体温症になったらどうすればいいか知りたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
目次
冬のマラソンはタイムが出やすいが低体温症のリスクも
ある研究では一般のランナーなら約7度、トップランナーは約4度が最もタイムが出やすい気温とされています。夏のマラソンではタイムが著しく落ちるように気温とタイムには深い関連がありますね。
そのため冬にマラソン大会が多いのですが、条件によっては低体温症になるリスクがあるので注意しましょう。
低体温症とは?
体の表面よりも体温が高く保たれる体の中心部体温が35℃以下の状態のこと。35℃を少々下回った段階では体の震えが起きて、酸素の消費量が一気に増加するなどの症状が出ます。
さらに体温が低下して30℃近くまで下がると、臓器の機能低下や心臓のトラブルが起き命に関わる症状が出るため非常に危険です。
冬のマラソンで低体温症になりやすい条件
走ると体温が上がるため簡単には低体温症になりません。しかし、冬のレースで以下のような条件がそろうとリスクが一気に増します。
- 薄着で走っている
- 気温がかなり低い
- 雨や雪が降っている
- 風が強い
このような条件のレースでは、やりすぎかなと思うくらいの防寒対策をしたほうがよいですね。体脂肪率が低い人や、コットンのウェアなどに汗が染みこんで冷えた場合にはさらにリスクが高まります。
冬のマラソンで低体温症になったらどうする!?
低体温症になってしまったら、そのまま走り続けると命を落とす危険性もあります。レースは中断して以下のような方法で一刻も早く暖をとりましょう。救急搬送が必要な場合もあります。
- 濡れた衣服を取り換える
- 雨風をしのげる場所に入る
- 温かい飲み物を摂取
- 毛布などにくるまる
寒さに圧倒的に強い!鉄人川内選手
どんなに対策をしても防ぎきれないのが低体温症。特にトップ選手は冬でも薄手のウェアで走り、汗も大量にかくため一般のランナーより低体温症リスクが高いです。
しかし、寒さにめっぽう強い川内優輝選手には低体温症さえ無縁のようです。2時間18分でフィニッシュし、サブ2時間20分の回数76回で世界記録保持者となったボストンが舞台の「マーシュフィールド・ニューイヤーズデイ・マラソン」は1月1日の開催。
気温は-17℃まで下がり、川内選手は「汗が凍った」と話していたようです。
低体温症どころか息を吸うのも大変そうですが、寒さに強い人の場合には環境に対応しながら走れるんですね。
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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