ナイキ厚底ランニングシューズ。設楽選手や大迫選手も着用。

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マサムネカエル

マラソン界に衝撃を与えているナイキの「厚底」シューズ。

その特徴を徹底分析してみます。

厚底シューズ概要

各論に入る前に、厚底シューズの特徴をざっと。

  • 商品名は「ズーム ヴェイパーフライ4%」
  • 入門モデル並みのソールの厚さ
  • 軽さも他のメーカーのトップモデルと大差なし
  • カーボンファイバープレートが入っていて反発力が高い
  • 耐久性が低い(約150㎞ほど)
  • 価格が高い(25,920円)
  • 設楽選手が東京マラソンで着用し日本記録樹立

レーザーレーサー並みの衝撃

ヴェイパーフライ4%登場の衝撃は、水泳における「レーザーレーサー」並みだと感じます。

新技術を搭載した「レーザーレーサー」を着用して多くの世界新記録が生まれましたが、あまりの効果に後に使用が禁止されました。同等のインパクトがヴェイパーフライ4%にはあります。

従来のシューズと何が違うか、くわしく検証してみます。

機能

厚底

なんといっても厚底が特徴。踵部が約3㎝、前が約2㎝の厚みは、これまで初心者が履いていたジョギングシューズと同じくらいのもの。

「速くなるほど薄く」の常識を徹底的に疑って、ぶち壊しにきています。ちなみに、他メーカーのトップモデルの厚みは踵2㎝弱、前1㎝強のものが多く、ヴェイパーフライ4%の厚さは段違いですね。

軽量性

重量はメンズ28㎝で184g(出典:ナイキ公式サイト)と他メーカーのトップモデルと比較しても見劣りしない。

カーボンファイバープレート

厚底ともう一つの特徴が、ソールにカーボンファイバープレートが入っていること。

これが、跳ねるような反発性を生み出すそう。

耐用性の低さ

ここまでは、履かない理由はないのではと思うほどの完成度。しかし、尖ったものにはそれなりに削っている部分も。

耐用性は約150㎞と言われています。通常レーシングシューズの耐用性は300㎞とされますので、段違いに短い。

フルマラソンなら3回相当で、定価が25,920円のため1回に換算すると8,500円以上!エントリー費に匹敵します。このあたりは、何にお金を使うかという哲学にも関わってきそうです。

トップ選手はシューズが供給されるため、レース1回ごとに替えていると思われます。

価格の高さ

定価は25,920円。強気です。

しかし、爆発的に需要が高まり品切れ状態が続いているそう。プレミア価格でのやり取りもされていて、エアーマックス’95の時のようなブームがランナー局地的に起きています。

トップ選手に足型をとらず提供

通常、トップ選手がメーカーと契約するとシューフィッターによって足型をとり特注のシューズを作ってもらいます。しかし、ズームヴェイパーフライ4%では個別の足型をとるのではなく市販品を使っているそう。

ここからも、ナイキの自信が伺えますね。

箱根駅伝を席巻

学生ランナーが使用するシューズといえば、10年前は定番がアシックス、たまにミズノがいるくらいでした。

最近は青山学院大学がアディダスを履き出して「時代も変わったなー」なんて思っていたら、2018年の箱根駅伝ではズームヴェイパーフライ4%を履いている選手が多数。

東洋大学ではほとんどの選手が履いていました。シューズの選び方も含めたインテリジェンスが求められる時代になってきたのですね。結果が左右されるほどの靴が登場するのはわくわくもしますが、なんだか複雑。

トップ選手がこぞって着用

世界、国内問わずトップ選手が厚底を履き始めています。

イタリアのF1サーキットで行われた2時間切りを目指す「ブレーキング2」では、ヴェイパーフライの最上級モデル「ヴェイパーフライエリート」をキプチョゲ選手が履いて、非公式ながら2時間0分25秒でフルマラソンを走っています。

日本では、東京マラソン2018で日本記録を出した設楽選手、福岡国際マラソン2017で3位になった大迫選手が履いていたことでも話題になりました。

通常、選手がシューズについて言及することは少ないのですが、ズームヴェイパーフライ4%については厚底シューズのインパクトについて語る選手が多いのも印象的です。

廉価版のズームフライ

日本のトップ選手が履いているズームヴェイパーフライ4%は市民ランナーが購入するにはなかなか高い。ということで、見た目がほとんど同じ廉価版(といっても十分な機能と価格)のズームフライが販売されています。

ズームヴェイパーフライ4%がカーボンファイバープレートを搭載しているところ、ズームフライではカーボンナイロンプレートになっているのが大きな違い。こちらは16,200円なので他メーカーのトップモデルと同程度の価格です。

ズームフライ(出典:ナイキ公式サイト)

ズームヴェイパーフライエリート

ちなみに、ブレーキング2でキプチョゲ選手が履いていたズームヴェイパーフライエリートの一般販売は現在ありませんが、2018年2月3日に購入のためのランニングイベントが開催されました。

NIKE ZOOM VAPERFLY ELITE CHALLENGE (出典:ナイキ公式サイト)

  • サイズごとのグループで400mトラックをビルドアップ
  • 5:00/㎞からスタートし1周ごとにペースアップ
  • 用意された数まで残ったら購入権をもらえる
  • 購入権をもらったら必ず購入
  • 購入価格は59,400円

最後の方まで残ったら、6万円払うのかどうかの葛藤にさいなまれそうです。

市民ランナーに合うのか問題

トップランナーが履き始めている厚底シューズですが、市民ランナーが履きこなせるかというとまた別問題。他のシューズでのフォームのまま履き続けても効果が薄い側面があるかもしれません。

ズームヴェイパーフライ4%は、フォアフット着地に向いていてトラック出身のスピードランナーがスピードを殺すことなくマラソンに生かせる利点があるようです。

市民ランナーでフォアフット着地に耐えられる走力、筋力がある人は限られてきますので、市民ランナーレベルにどの程度効果があるのか、フラット着地やかかと着地の人にも有効なのかは今後の評価を待ちたいですね。

まとめ

  • 厚くて軽く、反発性が高い
  • 価格は高く(25,920円)、耐用性は低い(約150㎞)
  • 国内外のトップ選手から高評価
  • 履いてみたい・・・

 

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