
(この記事は2019年6月14日に更新されました。)
厚くて高いが魅力的。
「ナイキの厚底シューズの特徴を知りたい」
「ナイキの厚底シューズの耐久性を知りたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
この記事は初代のズームヴェイパーフライ4%に関して調べた記事です。
目次
ナイキの厚底ランニングシューズ概要
各地のマラソン大会で表彰台を独占し、市民ランナーにも浸透してきた「ヴェイパーフライ4%」。どんな特徴があるのでしょうか。
- 商品名は「ズームヴェイパーフライ4%」
- 入門モデル並みのソールの厚さ
- 軽さは他メーカートップモデルと大差なし
- カーボンファイバープレートが入っていて反発力が高い
- 耐久性が低い(約160㎞ほど)
- 価格が高い(25,920円)
- 設楽選手が東京マラソン2018で着用し日本記録樹立
【2019年6月14日追記】設楽選手の記録樹立後、大迫選手がアップデート版のヴェイパーフライ4%フライニットで日本記録を更新しています。
ヴェイパーフライ4%が与えたレーザーレーサー並みの衝撃
ヴェイパーフライ4%登場の衝撃は水泳における「レーザーレーサー」並み。
水泳界では新技術を搭載した「レーザーレーサー」を着用して多くの世界新記録が生まれましたが、あまりの効果に使用が禁止されています。同等かそれ以上のインパクトがヴェイパーフライ4%にはあるでしょう。従来のシューズと何が違うか、詳しく見ていきます。
ヴェイパーフライ4%の特徴
厚底
なんといっても厚底が特徴。踵部が約3㎝、前が約2㎝の厚みはこれまで初心者が履いていたジョギングシューズに近いもの。
「速くなるほど薄く」の常識を徹底的に疑って、ぶち壊しにきています。ちなみに、他メーカーのトップモデルの厚みは踵2㎝弱、前1㎝強のものが多くヴェイパーフライ4%の厚さは段違いですね。
軽量性
重量はメンズ28㎝で184gと他メーカーのトップモデルと比較しても見劣りしない軽量性を誇ります。
カーボンファイバープレート
厚底に加えて、ソールにカーボンファイバープレートが入っていることも特徴。跳ねるような反発性で前方への推進力を生みだします。
耐久性の低さ
ヴェイパーフライ4%のスペックを見ると、履かない理由はないのではと思うほどの完成度。しかし、走行性能を高めるために耐久性は犠牲になっていて、160㎞ほどが性能を保持できる限度という意見が多いです。通常レーシングシューズは300㎞ほど履けるので、耐久性は相当低いですね。
フルマラソンなら3レース相当。定価が25,920円のため1回換算で8,500円以上となりエントリー費に匹敵します。このあたりは、何にお金を使うかという哲学にも関わってきそうです。
ヴェイパーフライ4%は高いぜ
定価は25,920円。強気です。
【2019年6月14日追記】アップデート版のヴェイパーフライ4%フライニットは28,080円。2019年7月に発売される新作「ズームエックスヴェイパーフライネクスト%」は29,700円です。高すぎる。
ヴェイパーフライ4%が箱根駅伝を席巻
学生ランナーが使用するシューズといえば10年前はアシックスが定番、たまにミズノがいるくらいでした。最近は青山学院大学がアディダスを履き出して「時代も変わったなー」なんて思っていたら、2018年の箱根駅伝ではズームヴェイパーフライ4%を履いている選手が多数。
東洋大学ではほとんどの選手が履いていました。シューズの選択が結果に大きく影響を及ぼす時代になってきたようです。結果が左右されるほどの靴が登場してきたのはなんだか複雑な気分だなと。
ヴェイパーフライ4%をトップ選手がこぞって着用
世界、国内問わずトップ選手が厚底を履き始めています。
イタリアのF1サーキットで行われた2時間切りを目指す「ブレーキング2」では、ヴェイパーフライの最上級モデル「ヴェイパーフライエリート」をキプチョゲ選手が履いて、非公式ながら2時間0分25秒でフルマラソンを走っています。
日本では、東京マラソン2018で日本記録を出した設楽選手、福岡国際マラソン2017で3位になった大迫選手が履いていたことでも話題になりました。
通常、選手がシューズについて言及することは少ないのですが、ズームヴェイパーフライ4%については厚底シューズのメリットを語る選手が多いのも印象的です。
関連記事>>2時間切りを目指したブレーキング2はどんなイベントか?
ヴェイパーフライ4%は市民ランナーに合うのか問題
トップランナーが履き始めている厚底シューズですが、市民ランナーが履きこなせるかというとまた別問題。
ズームヴェイパーフライ4%はフォアフット着地に向いていると言われます。市民ランナーでフォアフット着地に耐えられる走力、筋力がある人は限られてくるので、フラット着地やかかと着地の人にも有効なのかは今後の評価を待ちたいですね。
まとめ
- 厚くて軽く、反発性が高い
- 価格は高く(25,920円)、耐久性は低い(約160㎞)
- 国内外のトップ選手から高評価
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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