
(この記事は2019年5月29日に更新されました。)
同じコースを5649周するらしい。
「The Self-Transcendence 3100 Mile Raceとは何か知りたい」
「52日で5000㎞を走るレースがどんなものか知りたい」
この記事はそんな方に向けて作成しました。
目次
数字で見るThe Self-Transcendence 3100 Mile Race
The Self-Transcendence 3100 Mile Raceはニューヨークで開催されるランニングイベント。日本語訳すると「自己を超越する3100マイル」といったところでしょうか。現存するウルトラマラソンの中で一番地味で、かつ一番完走が難しいと思います。
数字でクレイジーさを見ていきましょう。
- 距離3100マイル(約5000km)
- 一周約880mのコースを5649周
- 制限時間 52日間
- 一日の必要走行距離は平均95㎞
- 一日の消費カロリー7000~10000kcal
- 走っていいのは朝7時~夜中の12時
- 期間中ランナーはシューズを10足~12足履きつぶす
- 平均気温30℃、湿度80-95%
- 2018年までの22年の歴史で50人前後が完走
The Self-Transcendence 3100 Mile Raceのはじまりは?
数字を見るだけで吐き気がしてきました。肉体的にはもちろん、精神がボロボロになりそう。
このレース、元々は「運動は瞑想の一つの形態である」と主張するシュリ・チンモイさんの思想を体現するために始まったようです。確かに競技というよりは修行の領域ですね。
完走者が完全に悟っている
過去の完走者インタビューでの発言が完全に悟っている。いくつか見てみましょう。
- 最初の10日は苦しかった。足が痛いし眠れない。でも1週間が経つと寝られなくても走れることに気づいたんだ。
- 朝日を見た瞬間僕の心にも日が昇り、そして気づいたんだ。「これが人生だと」。
- 日常生活の中では「前に進もう」と思っても「同じところをぐるぐる回ってしまう」。でも、このレースでは「同じところを回っている」のに、「僕は前に進んでいることを感じる」。
- 次の目標は、マラソンで3時間4分からタイムを縮めてサブスリーを達成すること。
最後の目標だけ普通の人間で安心しました。
シュリ・チンモイさんの思想は日本にも伝播
主催者のシュリ・チンモイマラソンチームは世界中で500以上のウルトラレースを開催しているとのこと。日本語訳されたWebサイトもありました。日本でも24時間走などの大会を開催しているようですね。
まとめ
- 毎年夏(7月・8月頃)に開催
- ニューヨークのクイーンズ地区がコース
- 約880mの周回コースを52日間で5649周、約5000km走る
- たぶん、日本人はまだ完走していない
シュリチンモイ・マラソンチーム英語版Webサイト:
https://3100.srichinmoyraces.org/
シュリチンモイ・マラソンチーム日本語版Webサイト:
https://jp.srichinmoyraces.org/SCMT
1988年千葉県産。25歳に走り始めた。サウナーでありロングスリーパー。ミドルレンジのトレイルレースを中心に走っている。おんじゅくオーシャントレイル2020、みたけ山トレイルラン2019などで優勝。PBはハーフが1:10、フルが2:35。
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